カラー図解 人体発生学講義ノート
第2版
著 | 塩田浩平 |
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滋賀医科大学学長/京都大学名誉教授 |
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人体発生学の新定番テキスト!
日本人研究者による、読みやすく統一感のある解説と、豊富なカラー図版・写真で、発生学をスムーズかつビジュアルに理解できる。初学者の最初の一冊に最適!
内容紹介
・個体発生の全体の流れをまとめた総論(1~9章)と、各器管系の器官発生を扱った各論(10~19章)の全19章からなる構成
・主要な発生現象や器官発生の分子メカニズムについても記載
・世界的に有名な京都大学のヒト胎児コレクションからの貴重な写真を多数収載
・理解を深めるための関連事項や臨床疾患等は「MEMO」「TOPICS」として解説
・限られた時間の中でも効率的に学習できるよう、各章の冒頭に「その章のサマリー」「キーワード」「その章で扱う発生の流れ」を見開き二頁にまとめた
・学習内容を振り返ることができるよう各章の章末には練習問題を設けた
序文
「カラー図解 人体発生学講義ノート」を上梓してから2年が過ぎた。幸い多くの読者を得、いくつかの大学で教科書として採用していただいたこともあり、増刷の機会に恵まれた。拙著が多少なりとも医学および関連領域の教育に貢献できたとすれば、大変うれしい。
増刷の際に気づいた誤りを正したが、それ以外にも記載内容の不正確な箇所や誤植がいろいろあり、読者の方々からもご指摘をいただいた。今回、改訂の機会を得たので、全体をできるだけ詳細に見直し、内容と文字の修正を行った。全体および各章の構成は生かしつつ、必要な図やMEMOを追加した。発生学と関連領域の研究は日進月歩であるので、新しい研究(再生医学やゲノム編集など)、学会等の最近の動きについてもMEMOなどで追加し、アップデートに心がけた。
医学領域においては、医学教育の質保証の一つとして、臨床実習開始時までに習得しておくべき医学的知識を総合的に理解しているかを評価する試験(いわゆるCBT試験)に学生が合格することが求められている。その一方で、カリキュラムが年々タイトになり、十分な授業時間をとりにくくなっている。発生学も独立した科目としてではなく、解剖学や生物学の中で教えられる大学も少なくない。しかし、発生学の知識や考え方は臨床疾患を扱う上でも不可欠であり、CBT試験にも必ず出題される。こうした状況を考慮して、本書は自習でも読みやすいように構成と記述内容に工夫を加え、各章末には5肢択一問題を配置した。復習問題に完璧に答えられたら、ヒトの発生を十分に理解した、といってよい。
この「カラー図解 人体発生学講義ノート 第2版」が医学や生物系の学問を学ぶ学生の皆さんに活用され、複雑で興味深い発生現象を学習する助けになれば、著者として大きな喜びである。
これまで本書に様々なご意見やコメント、お励ましをいただいた多くの方々に御礼申し上げます。改訂に当たっては、滋賀医科大学勝山裕教授に通読していただき、貴重なご意見をいただいた。深く感謝申し上げます。
2017年11月
塩田浩平
目次
1 発生学とは
2 生殖細胞の発生
3 排卵から着床まで
4 二層性胚盤
5 三層性胚盤
6 胚子期後半
7 胎児期
8 胎膜と胎盤
9 発生異常
10 運動器系
11 体腔と漿膜
12 循環器系
13 消化器系
14 呼吸器系
15 泌尿生殖器系
16 神経系
17 頭頸部
18 眼と耳
19 皮膚と付属器