NICU ナースのための必修知識
第4版
著 | 河井昌彦 |
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京都大学医学部附属病院小児科・新生児集中治療部 病院教授 |
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小児看護書ランキング常連の好評書が待望の改訂!
内容紹介
■このページは旧版の情報となります■
改訂版の情報は下記のとおりです。
NICU ナースのための必修知識(第5版) – 株式会社 金芳堂
NICUにおける医療は高度に専門分化しており、新生児のケアの際、児の病態を理解し、問題点を的確に評価した上で看護を行わなければならない。この専門的知識を修得することはNICUで働くナースにとって必須である。本書では看護における重要なポイントを押さえ、この必修知識を解りやすくコンパクトにまとめており、効率よく学ぶことができる。近年、「人工呼吸管理」についてはNAVAやハイフローセラピーといった新しい機器が登場し、「循環管理」、「ステロイド療法」に対する考え方も大きく変わってきている。また2015年にはJRC蘇生ガイドライン2015が発表され、NCPRが改訂された。今回の改訂では、そのような変化を織り込みながら、適宜アップデートを行った。
序文
本書の第3版を出してから,早いもので5年経ちました.
5年ごとに改訂されるNCPRが改訂されたのを機に,こちらも改訂しようと一念発起したものです.
この5年間,NICUを取り巻く環境はどう変わったでしょうか?
種々の領域において,大きな変化があったと思います.
例えば,人工呼吸管理に関しては,NAVA,ハイフローセラピーといった新しい機器が登場しました.循環管理・ステロイド療法に対する考え方も,近年大きく変わってきたように思います.もちろん,冒頭で紹介したようにNCPRにおいてもいくつかの改訂がなされました.
そんな変化を織り込みながら改訂したのが本書です.
本書は,いわゆる「マニュアル本」ではありませんし,一般的な「教科書」ではありません.NICUで…,新生児病棟で…実際に「赤ちゃんに接するナースの皆さん」に知っておいてほしい知識・考え方をまとめた「実用書」です.
本書が日々の「ケア」に役立つことを願っています.
平成28年9月
京都大学医学部附属病院
小児科・新生児集中治療部
病院教授
河井昌彦
目次
1章 新生児の特殊性
1 呼吸・循環の変化
2 栄養・代謝の変化
3 環境の変化
2章 蘇生とNICU入院中の児が急変したときの対応
1 仮死の蘇生
2 NICU入院中の児が急変したときの対応
3 誤嚥への対応の原則
3章 入院を受ける
1 入院を受ける前の情報収集
2 入院前の準備
3 新生児搬送の場合、搬送者に確認すべき事項
4 入院時の家族との関わり
4章 栄養を考える
1 新生児の栄養の原則
2 哺乳の生理学に関する基礎知識
3 経腸栄養の開始に関して留意すべき事柄
4 経腸栄養の実際
5 経静脈栄養の適応とその進め方
5章 輸液・投薬の管理をする
1 各種病態における輸液量を考える
2 電解質異常の際の輸液組成の考え方を学ぶ
3 浮腫のある児の管理
4 薬剤投与(側注・側点滴)に関する豆知識
5 点滴挿入の介助
6 内服薬の投与
6章 呼吸障害のある児を看護する
1 呼吸管理の方法とその適応
2 人工呼吸器を理解する
3 人工呼吸管理中のケアの実際
4 呼吸管理中に患児の状態が急変したら
5 人工呼吸器からの離脱の際に注意すること
6 無呼吸発作への対応
7章 循環器系に障害のある児を看護する
1 動脈管開存症
2 肺高血圧症
3 低血圧症
4 先天性心疾患
5 晩期循環不全
6 循環器系のモニタリング
8章 消化器系に障害のある児を看護する
1 嘔吐
2 便秘・胎便排出遅延
3 嘔吐・哺乳不良を認める児の診断
4 消化器疾患を疑った場合の診断・治療の流れ
9章 仮死出生の児を看護する
10章 黄疸のある児を看護する
11章 低血糖のリスクを有する児を看護する
1 胎児から新生児への過渡期に生じる内分泌学的問題点
2 糖尿病母体児の管理
12章 子宮内発育不全児を看護する
1 子宮内発育不全児の有する合併症
2 SGA性低身長症
3 DOHaD
13章 極低出生体重児を看護する
1 出生時~搬送のポイント
2 入院時のポイント
3 呼吸管理のポイント
4 循環管理のポイント
5 栄養管理のポイント
6 電解質管理のポイント
7 頭蓋内出血・脳室周囲白質軟化症などの予防のポイント
8 未熟児網膜症
9 極(超)低出生体重児にしばしば見られる合併症
10 ディベロップメンタル・ケア
14章 予後不良な重症奇形あるいは染色体異常を有する児を看護する
15章 NICUにおける感染予防対策
略語一覧
索引