医療従事者のための 療養指導ガイド
著 | 金内雅夫 |
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奈良県立医科大学助教授 |
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内容紹介
現代社会は過栄養と運動不足を背景に生活習慣病が蔓延しており、ことにメタボリックシンドロームを基盤として心血管病が急増しています。折しも2005年4月に日本内科学会をはじめ、関連8学会から日本人におけるメタボリックシンドロームの診断基準が提言されましたのは、ライフスタイルの改善こそが心血管病の効率的な予防に直結することを強く意識したものといえましょう。
また2005年から政府主導の健康フロンティア戦略が開始され、その中では糖尿病発症率の2割減少、健康寿命の2年伸延が謳われています。さらに介護保険制度の側面では、高齢者の自立支援に主眼を置いた栄養改善や筋力トレーニングなど介護予防を重視した施策への転換が図られようとしています。
つまり、今日の医療・保健・介護従事者にとっては、療養指導の正しい知識と効果的な技法を身につけることが益々重要になってきたわけです。
すでに、療養指導の各領域について個別のテキストが数多く出版されていますが、多くの書物を常時取り揃えて健康相談の現場に携帯するのは繁多であり非効率的でもあります。
そこで本書は、実践的なテーマを取り上げ、そのエッセンスを一冊に集約しました。療養指導に携わる看護師、保健師、薬剤師、臨床検査技師、栄養士、理学療法士、介護福祉士などの手引書として企画しましたが、臨床研修医の実践マニュアルとしても応用でき、産業医や実地医家の先生方の健康相談にも活用していただけるものと考えています。この一冊を療養指導の友とされ、座右に置いて繙読されることを願っています。
目次
1章 メタボリックシンドローム
2章 身体活動と疾病予防
3章 栄養アセスメント
4章 喫煙と健康障害
5章 睡眠障害と生体リズム
6章 運動処方
7章 突然死
8章 重金属中毒と微量元素欠乏症
9章 骨の健康
10章 ストレスマネジメント
11章 食物と環境のアレルギー
12章 自己管理型医療のすすめ
13章 健康関連QOL
14章 補完代替医療
終章 アンチエージングの近未来