「ジョハリの窓」理論 看護グループワークは楽しい、おもしろい
著 | 髙谷修 |
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「ジョハリの窓」理論の応用と実践からグループワークを成功させる!
内容紹介
本書はコミュニケーション心理学や臨床心理学の分野でよく知られている「ジョハリの窓」をベースとして、グループワークを成功させる方法を著者独自の視点で書き下ろしたものである。著者は「ジョハリの窓」理論の提案者ジョセフ・ルフトの『グループ・プロセス論』を授業で利用、グループワークを実践した結果、学生達に、自律と他律の調和、孤立・逃避等の欠点の克服、問題解決の態度が調和型になりグループの輪を作ったという成果がみられたことから、グループワークを成功させる主な方法は、事前レポートを書くこと、人格を成長させること、自己開示、自己調整することなどがグループワークに必要だと説いている。また、グループワークにはリーダーシップが鍵ともなり、権威主義型のリーダーシップを取った学生はグループワークに失敗し、民主主義的なリーダーシップを取った学生は成功したと述べている。5~8人程度の少人数に組み分けして行なうグループ学習を成功させるヒントと秘訣が満載の書である。
目次
1章 事前にレポートを書く
1.事前に意見をレポートにまとめる
2.共通点のある要約レポート
3.事前に自分の意見を書面にして持ち寄る
4.グループの意見をまとめる役で練習
5.難航したグループワークを立て直す文章力
6.対立した意見をまとめる文章力
2章 人格を成長させ成熟させる
1.無知の知(無知の自覚)
2.質問の改善(質問の予習)
3.わたしメッセージ
4.自己を知る(汝自身を知れ)
5.双方向的な教育関係
6.事前学習、自己学習
3章 自己開示のレポートを書く
1.自己隠蔽と自己喪失
2.教育学での自己開示
3.「ジョハリの窓」の自己開示
4.「未知の領域」の自己開示
4章 メンバーの傾向を共有し合う
1.自律と他律の調和
2.グループの和・グループの輪
3.個人の生産性とグループの生産性の調和
4.メンバーの特性とグループワークの質
5.「自律と他律の調和」という概念は独創的
5章 リーダーシップ
1.リーダーシップは自然発生の旗振り役
2.優れたリーダーシップ
3.リーダーシップ Leadership
6章 メンバーシップ
1.メンバーシップ(メンバーの能力・技量)
2.メンバーシップと自律と他律の調和
3.傾 聴
4.成功に導くメンバーシップ
7章 グループワークの基礎は家庭
1.グループワークの基礎は家庭
2.サイモンズの「親の養育態度」
3.教師と生徒の人間関係の4 類型
4.グループワークが苦手な学生は多い
5.第三の権威
8章 感情の尊重
1.「感情の分かち合い」と「社会的なワーク」
2.公正さと正義への憧れ
3.感情を持つ権利・感情を表現する権利
4.感動によって正される体験
9章 敬意(グループの輪を結ぶ帯)
1.敬意はグループの輪を結ぶ帯
2.文章理論と技術の指導が必要
3.目標設定の理論と技術の指導
4.個人とグループの生産性に対する敬意
5.グループワーク成功の5 原則
10章 グループが立ち往生する問題
1.グループが立ち往生する問題
2.状況が理解できない時の自律性の放棄
3.社会的手抜き─個人的手抜き
11章 暗い展望 ポストモダン
1.ポストモダン(現代以後:混沌)
2.21 世紀の学生の傾向
3.社会教育環境の悪化
12章 明るい展望 モダンに帰る
1.顔と顔を相対し言葉を介して繋がる
2.手を使って文字と文章を書く
3.思考の構造の習得
4.グループのマネジメント
付録 到達度評価と自己評価
1.相対評価と到達度評価
2.ソーンダイクの教育測定
3.グループワークの自己評価