新・血栓止血血管学
抗凝固と線溶
編著 | 一瀬白帝 |
---|---|
山形大学医学部教授 | |
丸山征郎 | |
鹿児島大学大学院医歯学総合研究科特任教授 | |
和田英夫 | |
三重大学大学院医学系研究科准教授 |
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血栓をつくらせない、つくりすぎない、できたものは適切に処理! 抗血栓と線溶系から血栓症・出血症を把握するための画期的な一冊
内容紹介
本書『新・血栓止血血管学 抗凝固と線溶』は、出血対策に替わって重要になってきた抗血栓の問題を正面から扱った。各種抗凝固因子の働きから、出来上がった塞栓が溶解される線溶系の働きを基礎から最新のpolyhedrocytesまで網羅している。
目次
推薦の言葉
巻頭言
1部 抗凝固反応
1. 血栓と抗凝固系:オーバービュー <丸山征郎>
1. 血栓発症のメカニズムとリスクファクター
2. 血栓傾向の検査
3. 抗血栓と血栓制御
4. 治療戦略としての抗凝固、抗血栓
2. トロンボモジュリンの基礎と臨床 <鈴木宏治・本田剛一>
1. TMの分子構造
2. TMの遺伝子多型と欠損症
3. TMとPC凝固制御系
4. TMと線溶系
5. TMと炎症
6. 組換えヒトTM製剤
7. rTMの今後の展開
3. プロテインC、プロテインS、血管内皮プロテインCレセプターの基礎と臨床 <津田博子>
1. プロテインC
2. プロテインS
3. 血管内皮プロテインCレセプター(EPCR)
4. アンチトロンビンの基礎と臨床:ヘパリンコアファクターを含む <小嶋哲人>
1. ATの基礎
2. HCIIの基礎と臨床
5. 組織因子経路阻害因子(TFPI)の基礎と臨床 <和田英夫・松本剛史>
1. TFPIの構造と存在様式
2. TFPIの機能
3. TFPIの臨床研究
6. プロテインZとプロテインZ依存性プロテアーゼインヒビター <惣宇利正善>
1. PZおよびPZIの構造
2. PZ-PZIの機能
3. PZおよびPZIの生合成と血中濃度
4. PZおよびPZI欠乏症
5. PZ/ZPI欠損マウス
6. PZ/ZPIと病態との関連
7. 今後の展望
2部 線溶反応
7. 線溶機構と血栓症 <一瀬白帝>
1. 線溶系の基礎
2. 線溶の臨床
8. プラスミノゲン <尾崎 司>
1. Plg遺伝子変異との表現型
2. Plgの生理機能
3. Plg結合タンパク質
4. Plgの構造
5. Plgの活性化および制御機構
9. プラスミノゲンアクチベーターとその受容体<岡田清孝・松尾 理>
1. プラスミノゲンアクチベーター(PA)
2. プラスミノゲンアクチベーター受容体
10. 血管内皮細胞と線溶活性調節 <鈴木優子・浦野哲盟>
1. 血管内皮細胞とtPAの分泌
2. 血管内皮細胞分泌tPAによるプラスミノゲンアクチベータ活性の発現
11. α2-プラスミン・インヒビターとヒスチジンリッチ・グリコプロテイン<窓岩清治>
1. α2-プラスミン・インヒビター
2. ヒスチジンリッチ・グリコプロテイン
12. PAI-1 <岩城孝行>
1. PAI-1の分子機能
2. PAI-1の生理的機能と病態との関連
3. 線溶因子測定とPAI-1測定の問題点
4. PAI-1増加と病態(炎症反応と動脈硬化症)との関わり
13. TAFIの基礎と臨床<関泰一郎・三浦 徳>
1. カルボキシペプチダーゼとTAFI
2. TAFIaとTAFI zymogenのペプチダーゼ活性
3. TAFIの不安定性と活性制御
4. TAFIによる線溶制御機能
5. 血栓性疾患とTAFI
14. TAFIa阻害薬の開発に向けたアプローチ<野口研吾>
1. 線溶反応とフィブリンC末端Lys残基
2. 低分子TAFIa阻害薬
3. 抗TAFI/TAFIa抗体
15. 癌と細胞性線溶<保田知生>
1. 血栓上の線溶機能
2. 細胞性線溶:癌細胞を中心に
3. 細胞性線溶の阻害薬
4. 細胞性線溶のバイオマーカー
16. Polyhedrocytes:その意味論、病理と治療へのインパクト<丸山征郎>
1. Polyhedrocytesとは?!
2. Polyhedrocytesの意義:止血血栓部位での完全な止血と血管内の血流の保持
3. Polyhedrocytes概念の延長上に