本邦初!目からウロコ!パワーレス大腸内視鏡挿入法マスターガイド【Web動画付】
これまでの常識を覆す「大腸内視鏡挿入法」の新機軸!
内容紹介
「狙うは“ン”」、「くるくるぽん!」、「ぱーっくん」って、なんじゃそりゃ?!
これがガラパゴスな現場から生まれた“大腸内視鏡挿入方法の新機軸”だ!
これまでの常識を覆す、めくるめくコペルニクス的転回を体感せよ!
序文
パワーレス大腸内視鏡挿入法とは!?
大腸内視鏡挿入法は、定期的に消化器関連の雑誌で特集号が組まれたり、学会でも人気セッションとなったりするなど、今でも内視鏡医にとっての「永遠のテーマ」です。
アングル操作と挿入を別々に行っていた2人法の時代から考えると、機器の改良と挿入法理論が飛躍的な進化を遂げ、おそらく世界で最も有名な挿入法である「軸保持短縮法」をはじめ、さまざまな挿入法が提唱されており、多くの「How-to本」があります。
初学者だけでなくベテラン医師であってもなお、大腸内視鏡を行うからには、苦痛が少なく、安全かつ質の高い検査を行うため、患者さんのために日々研鑽を積む責務があるのはもちろんですが、とにかく「うまい! 」とわれる内視鏡医を目指して工夫をしています(そう! うまくなりたいから頑張るのですよ。もちろん私自身もそうです)。
大腸内視鏡挿入は術者の技量の差が大きな手技でありますので、一目おかれるよう皆で頑張りましょう(^^)。
今回、本書で解説する「パワーレス大腸内視鏡挿入法(パワーレス挿入法)」は、“内視鏡をねじって保持・操作する” ことから右手が解放されるという点で、近年どんどん増えつつある女性内視鏡医にとって有効と考えます。
女性医師はどう頑張っても一般論として握力が男性医師より弱いので、大腸内視鏡を他の男性医師と同じようにやろうとしても不利なところもあってなかなか上達せず、「大腸は苦手」と思ってしまっている若い女性内視鏡医がいることは大変残念なことです。
そのような女性内視鏡医に勧めているのがこの「パワーレス挿入法」です。
そう、女性のほうが一般的に男性より握力と腕力が弱いのはなにも差別ではなく、自然なことです。男性が言うとセクハラになるかもしれないこのご時世ですが、筆者は女性代表としてあえて強調させてもらいます。もちろん男性医師でも力を使わず“楽”に大腸内視鏡検査ができるのは良いことに決まっているでしょう!内視鏡医の手に力が入らず無理がないということは、患者さんの腸にも無理な力が伝わらず、苦痛が少なく安全な検査になるはずです。
大腸内視鏡挿入法(本書では以下、「パワーレス挿入法」)を“ことば”で理解するのはなかなか難しいことだと思います。私は普段、頭のなかで、言葉より映像で物事を考えているタイプですから、この本を書くに当たり、パワーレス挿入法を言語化するのは、結構大変でした……。
今回たくさんの動画を配した本書で、パワーレス挿入法が皆さんにうまく伝わりますように。
目次
第1章:基礎編 -パワーレス挿入法実現のポイント-
1 スコープの持ち方を見直そう
2 スコープの動きを見直そう
3 挿入時のちょっとしたコツと注意点
4 パワーレス挿入法の極意
第2章:実践編 ―目からウロコ!パワーレス挿入法習得術―
1 目からウロコの 狙うは「ン」
2 目からウロコの 「くるくるぽん!」
3 目からウロコの 「ぱーっくん」
Column:イグアナの独り言「大腸内視鏡検査ワンポイントアドバイス」
Column:Road to Powerless「駒澤部長は見た! パワーレス挿入法誕生秘話」