右前下胸部[音1]と左前下胸部[音2]の2つの部位の音です。
右側[音1]ですが、ほぼ吸気音だけが明るい白色雑音の山として記録されています。呼気(赤矢印)も吸気(白矢印)もウィーズが少しあります、これは左主気管支の狭窄によるウィーズです。
左側[音2]にまったく同じ周波数の音がよりはっきり(強く)記録されています。
吸気にクラックルのような音が聴こえますが、これは聴診器(マイク)と皮膚のこすれ音と思います。季肋部では胸郭の呼吸運動による動きが大きいので、ときどきこのようになります。
聴診器の膜面を当ててこのような紛らわしい音が聴こえたら、ベル面を使うと消えるので摩擦のノイズと分かります。肺音計のマイクは膜型なので、避けることができませんでした。